マイブリッジの糸:山村浩二とNFB作品

山村浩二は、アヌシー、ザグレブをはじめ世界の主要な国際アニメーション映画祭で多数のグランプリを受賞、第75回アカデミー賞短編アニメーション部門では日本人初のノミネートとなる等、国際的に活躍するアニメーション作家です。


今回の企画展では、2011年にカナダ国立映画制作庁(National Film Board of Canada=略称NFB)と共同で制作された最新作『マイブリッジの糸』を中心に、代表作8作品の上映、並びに同作のストーリー画と原画の展示、制作の裏側を追うドキュメンタリーの上映も行います。また山村浩二セレクトによる1960年代から2011年までのNFBの名作5作品も上映いたします。


本企画展を通して、日本を代表するアニメーション作家山村浩二の創作の秘密や、作品の多彩な魅力に触れて頂くと共に、一編のアニメーション作品が生まれるまでに費やされる膨大なエネルギーや情熱を感じて頂けたなら幸いです。

 

祝 第30回川喜多賞受賞!

日本映画の芸術文化の発展に甚大なる功績を残された個人又は団体、映画を通じての国際交流に顕著な功績を残された個人又は団体に贈られる川喜多賞を山村浩二さんが受賞されました。おめでとうございます!

 

公益財団法人川喜多記念映画文化財団

ヤマムラアニメーションHP

【展示内容】

山村浩二監督アニメーション作品

 

1878年に動物の動きの連続写真撮影に世界で初めて成功し、後の映画の発明に大きなインスピレーションを与えたイギリスの写真家エドワード・マイブリッジと、時を超え現代の母と娘の物語が織りなす、映像詩『マイブリッジの糸』。文化庁メディア芸術祭優秀賞をはじめ、国内外の様々な賞に輝く山村浩二の最新作を中心に、代表作8作品を上映します。

 

作品名

上映時間

制作年

カロとピヨブプト-あめのひ

4:20

1993

キッズキャッスル

5:00

1995

頭山

10:00

2002

年をとった鰐

13:00

2005

Fig(無花果)

4:20

2006

こどもの形而上学

5:08

2007

マイブリッジの糸

12:39

2011

鶴下絵和歌巻

1:45

2011

 ※トータル60分で1ループします。

 

《マイブリッジの糸》/2011 ⓒNational Film Board of Canada
《マイブリッジの糸》/2011 ⓒNational Film Board of Canada
/ NHK / Polygon Pictures

《こどもの形而上学》/2007 ⓒYamamura Animation
《こどもの形而上学》/2007 ⓒYamamura Animation


《Fig(無花果)》/2006 ⓒYamamura Animation
《Fig(無花果)》/2006 ⓒYamamura Animation

《頭山》/2002 ⓒYamamura Animation
《頭山》/2002 ⓒYamamura Animation

 


『マイブリッジの糸』イメージ画・原画

 

イメージ画12点、原画152点を展示します。

《ミキモトホールでの展示より 会場:ミキモトホール》

《ミキモトホールでの展示より 会場:ミキモトホール》

 

 


『東京/モントリオール~「マイブリッジの糸」製作風景』

 

東京・ヤマムラアニメーションでの『マイブリッジの糸』作画風景とモントリオール・NFBでの音響制作を描いた『マイブリッジの糸』メイキング・ドキュメンタリー。

《東京/モントリオール~『マイブリッジの糸』製作風景》/2011 

《東京/モントリオール~『マイブリッジの糸』製作風景》/2011 
上映時間=14:55 ⓒYamamura Animation

 

 


NFB制作アニメーション作品

 

『マイブリッジの糸』を共同制作したNFBは、良質なドキュメンタリーや実験的アニメーションを世に送り出してきた国営の映像機関で70年以上の歴史を誇ります。世界中の映像制作者やアニメーション作家に多大な影響を与えて来た作品の中から、山村浩二がセレクトした名作5作品を上映します。

 

作品名

監督

上映時間

制作年

カノン

ノーマン・マクラレン、
グラント・マンロー

9:16

1964

心象風景

ジャック・ドゥルーアン

7:31

1976

ビーズゲーム

イシュ・パテル

5:35

1977

ジョルジュ・シュヴィッツゲベル

3:51

2006

ワイルド ライフ

アマンダ・フォービス、
ウェンディ・ティルビー

13:34

2011

 ※トータル41分で1ループします。

 

《ビーズゲーム》/1977 監督=イシュ・パテル
《ビーズゲーム》/1977 監督=イシュ・パテル
ⓒNational Film Board of Canada

《技》/2006 監督=ジョルジュ・シュヴィッツゲベル
《技》/2006 監督=ジョルジュ・シュヴィッツゲベル  
ⓒSchwizgebel / National Film Board of Canada / TRS


関連イベント

■ギャラリートーク

山村浩二による、ギャラリートークを企画展コーナーにて行います。実際の展示を見ながら、作家自身による作品解説や、制作秘話を聞く事の出来る貴重な機会です。

 

 開催日 6月30日[土]
 時間 14:00~15:30
 定員 30名(当日先着順)
 会場 映像ミュージアム3F 企画展コーナー
 参加費 無料(映像ミュージアム入館料のみでご参加いただけます。)


【山村浩二プロフィール】

山村浩二(アニメーション作家)

山村浩二(アニメーション作家)

 

1964年生まれ。東京造形大学卒業。90年代『カロとピヨブプト』『パクシ』など子どものためのアニメーションを多彩な技法で制作。2002年『頭山』がアヌシー、ザグレブをはじめ世界の主要なアニメーション映画祭で6つのグランプリを受賞、第75回アカデミー賞にノミネートされる。また『カフカ 田舎医者』がオタワ、シュトゥットガルトなど7つのグランプリを受賞。これまで国際的な受賞は70を越える。2011年カナダ国立映画制作庁との共同制作で『マイブリッジの糸』が完成。ヤマムラアニメーション有限会社代表取締役、東京造形大学客員教授、東京藝術大学大学院映像研究科教授。

 

作家ホームページ:http://www.yamamura-animation.jp/

 

二人のアニメーション作家による対話:山村浩二×ALIMO

 ・「マイブリッジの糸」を理解するには?Windows Media Playerで再生するYou Tubeで再生する

 ・山村浩二ギャラリートークWindows Media Playerで再生する

 



会期

2012年6月2日[土]~7月22日[日]

開館時間

9:30~17:00(入場16:30まで)

休館日

月曜日(祝日の場合は翌平日) ※7月17日[火]は臨時開館

会場

SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ 映像ミュージアム

映像ミュージアム入館料

大人¥500/小中学生¥250(常設展示もご覧いただけます)
※SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2012開催期間中(7月14日[土]~22日[日])、映画祭の半券で入場無料となります。


ミューぽん

主催: 

埼玉県

後援: 

埼玉県教育委員会/川口市/川口市教育委員会/カナダ大使館

企画: 

株式会社デジタルSKIPステーション

協力: 

カナダ国立映画制作庁

配給: 

株式会社ポリゴン・ピクチュアズ/ヤマムラアニメーション有限会社

 

※地震や電力供給の都合により、開館時間の変更や、イベントが中止になる場合がございます。開館状況、イベント開催については、ホームページ又は電話でご確認ください。

このイベントに関するお問い合わせ

映像ミュージアム
048-265-2500