「昭和15年と映画『母べえ』の周辺を描く」展

山田洋次監督の最新作『母べえ』(2008年1月26日全国ロードショー)は、『キューポラのある街』以来の思い出の地、川口に帰ってきた吉永小百合さんが、戦前の優しく気丈な「母」を演じる話題作です。SKIPシティ内B街区には、舞台となる昭和15年の町並みを忠実に再現するため、約600坪という本格的なオープンセットが組まれ、3ヵ月に渡って撮影ロケが敢行されました。

本展では、『母べえ』の舞台となった「昭和15年の暮らし」に、映画の内側と外側から迫ります。主演の吉永小百合さんの衣裳や台本、小道具はもちろん、SKIPシティで行われた製作発表記者会見の模様や、原作者野上照代さんのイラスト、さらには「野上家」の巨大スケッチや、台所セットの展示など、映画の世界を丸ごと体験していただける内容になっています。

また、昭和15年に公開された人気映画『信子』(清水宏監督)、『絹代の初恋』(野村浩将監督)の名シーン上映や、地元川口の貴重な記録写真の展示も、あわせて行います。

※映像が表示されるのに少々お待ち頂くことがございます。

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© 2007『母べえ』製作委員会

『母べえ』SKIPシティB街区での撮影風景

2007年1月30日から4月27日まで、SKIPシティB街区にて行われたロケ現場の模様をパネルと映像でご紹介いたします。

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イラスト : 野上照代

原作者(野上照代さん)イラスト

長年にわたり黒澤明監督作品のスクリプター(記録係)を務めた原作者、野上照代さんの心温まるイラスト全21点をご紹介いたします。

製作発表記者会見映像

SKIPシティで行われた製作発表記者会見。監督、原作者、出演者が『母べえ』に懸ける想いをノーカットでお伝えします。

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「野上家」巨大スケッチ

松竹大船撮影所の美術を支えてきたベテラン、美術監督・出川三男氏の描いた「野上家」のスケッチを、壁面全体に展示します。野上家の「玄関」「居間」「台所」が目前に甦ります。

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吉永小百合さん衣裳

衣裳

吉永小百合さん(野上佳代)、志田未来さん(初子)、佐藤未来さん(照美)が『母べえ』で身に着けた衣裳を展示いたします。

小道具、台本

名シーンの数々を演出する小道具、なかでも今回展示される野上家の「郵便受け」と「ラジオ」は、重要な役割を果たしています。また、台本も、シノプシスから第4稿まですべてを展示いたします。

台所セット

劇中で使用された「野上家」の台所セットを特別に展示いたします。冷蔵庫も自動炊飯器もなかった時代の「母」の苦労をしのびます。

昭和15年の映画

昭和15年(1940)年に公開された映画『信子』(清水宏監督)、『絹代の初恋』(野村浩将監督)の中から、名シーンを抜粋して上映いたします。映画の中から「時代」を読み解きます。

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写真提供 : 倉持昌次

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写真提供 : 日本放送協会

川口いまむかし

当時の川口を記録した貴重な写真の数々をパネル展示いたします。川口商工会議所の会員向け広報誌『move』に連載され好評を博した「一葉の写真」シリーズから15点、SKIPシティが建設される以前、上青木3丁目に位置した川口放送所の鉄塔写真2点がご覧いただけます。

関連イベント

ベーゴマ教室
日本で唯一、現在もベーゴマを製造している「日三鋳造所」(川口市)で作られたベーゴマを使い、地元の名人が懇切丁寧に指導します。初心者歓迎です。 日時:2008年2月3日(日)

映画『母べえ』について
巨匠・山田洋次監督による最新作。主演は日本を代表する映画女優、吉永小百合。舞台は、昭和15(1940)年の東京。野上佳代(吉永小百合)は、夫の滋(坂東三津五郎)、二人の娘(志田未来・佐藤未来)とつましくも幸せに暮らしていた。しかし、ある日突然、滋が治安維持法で検挙される。佳代は、滋の元教え子の山崎(浅野忠信)や義理の妹の久子(檀れい)、型破りな性格の叔父・仙吉(笑福亭鶴瓶)たちの優しさに助けられながら、一家を支えるために奔走する。しかし、年が変わっても滋は帰らず、やがて日本はアメリカとの戦いに突入する……。原作は、長年にわたり黒澤明監督作品のスクリプターを務めた野上照代の自伝的小説。現代の日本が失いかけている家族愛と思いやりの心を描きます。

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© 2007『母べえ』製作委員会

監督 : 山田洋次
原作 : 野上照代「母べえ」(中央公論新社刊)
脚本 : 山田洋次・平松恵美子
出演 : 吉永小百合・浅野忠信・檀れい・志田未来・佐藤未来・笑福亭鶴瓶・中村梅之助・坂東三津五郎 ほか
配給 : 松竹株式会社

会期

2007年12月7日[金]~2008年2月24日[日]

開館時間

9:30~17:00(入場16:30まで)

休館日

月曜日(祝日の場合は翌平日)

会場

映像ミュージアム

映像ミュージアム入館料

大人¥500/小中学生¥250(常設展示もご覧いただけます)

主催:

株式会社デジタルSKIPステーション

共催:

埼玉県

後援:

埼玉県教育委員会/川口市/川口市教育委員会

協力:

松竹株式会社/高津映画装飾株式会社/川口商工会議所

このイベントに関するお問い合わせ

映像ミュージアム
048-265-2500