2017年3月18日(土)
「MEC Award 大賞」発表
3月18日(土)、彩の国ビジュアルプラザ 映像ミュージアムにて審査員4名による最終審査が行われ「MEC Award 2017」大賞が決定しました。
受賞作品:「Time on canvas」
2016年/映像インスタレーション/9分52秒
受賞者:大柿鈴子

■受賞者コメント
今回このような賞をいただき、大変うれしく思う。現在、大学院を卒業して映像制作会社に勤めているが、学生時代に自分が制作したものを上司に見せると「お前の作品は金にならないな」と言われた。ただ改めて考えると、“金にならない”というのは、誉め言葉だったんだなと思う。これからも制作を続けて行きたい。
■審査員講評
今回の審査はすごく大変だった。いい作品が多く、みな個性的で、それぞれの作品にこだわりがあり、審査員によって評価が真逆になることもあった。今回大賞を受賞した大柿さんの作品は、絵画から入っており、これまでにない手法で試行錯誤して完成度の高い作品になっている。別の所から入って映像を作りかえるような作品、まさにMedia Explorerというような側面を持つ作家が多く、とても満足している。たくさんの人に見てほしい。/四方幸子氏(キュレーター)
社会に出てプロダクションなどに所属すると、これまで作ってきたような映像を作らせてもらえないということがあると思う。ただ、僕たちが信じるメディアの方向性や使い方、アートとマネダイズの関係に、解は絶対にあると思う。新しいメディア的な考え方を提案していかないと、新陳代謝がよくなっていかない。そんな中「MECAward」のような、新しい視点をもって、次の時代を作る刺激を与えられるような作家・作品がこれだけ出てきて、僅差の中、大柿さんの作品が選ばれたが、みなとてもいい作品だった。ぜひ、みなさんの後輩にもチャレンジしてほしいアワード。/齋藤精一氏(ライゾマティクス代表取締役)